夜に聴く音楽は、昼間の自分を少しだけ遠くに連れていく。

何も起きなかった一日を、悪くなかったと思える夜が好きだ。

言葉にしなかった気持ちは、どこかでまだ息をしている。

写真を撮らなかった日の記憶ほど、なぜか鮮明だったりする。

静かな時間は、心の音を少し大きくする。

音に浸る時間は、どんな時よりも心を踊らされる。

何もない瞬間こそ幸せだと、思う瞬間が幸だ。

理由がなくても、机に向かって何かしようとできる喜び。

悲しさなんて、無理になくさなくていいんだよと、励まされるうつろな瞳。

生きていればまあいいやって思った時の、心のほころび。

おさめた一瞬の時が、いつまでも続きますように。